最終更新日 2001.9.25
Harmonica Study
楽器について
- クロマチック・ハーモニカって?
- ハーモニカには、いろんな種類があります。
●ブルース、ロック、フォークで使うテン・ホールズ・ハーモニカ(いわゆるブルース・ハープですがブルース・ハープはホーナーの商品名です)
●戦前には、レコードに穴番号譜がつくほど大流行していた(らしい)複音ハーモニカ
●私の世代では、幼稚園や小学校で使ったハーモニカ、それとそれの半音が出せる2段式のハーモニカ。
●ハーモニカ・アンサブル用にメジャー、マイナー、セブンス、ディミニッシュがでるコード・ハーモニカや吹き音のみで低い音のバス・ハーモニカ、
●私の車のキーホルダーについてる、高音の1オクターブ位のハーモニカ
と、リードが小さくできるためそれを適当にならべていろんな種類を作る事が可能です。
●で、クロマチック・ハーモニカというのは、押すと半音高くなる魔法のボタンがついているものを言います。
- 歴史
- ハーモニカ自体は19世紀前半に出来ていたようですが、クロマチックは20世紀に入ってから出来ました。もう少しはやく出来ていたら、ラベルとかドビッシーとかにも曲を書いてもらえたかもしれないのに…
20世紀に入ってからできたアコースティックの楽器って他にありますか?サックスは19世紀の中頃発明され、オーケストラには指定席はもらえなかったが、今やジャズやポップス等で大活躍です。そういう点で言うとクロマチック・ハーモニカはまだまだこれからの楽器です。それともトゥーツの後がでてこなくてすたれいくか…。
- 構造
- スライド・レバーのボタンを押すと半音高くなります。ピアノの黒鍵みたいなものです。ただ違うのはピアノの場合は白鍵と白鍵との間に黒鍵がついてないところがありますが、クロマチック・ハーモニカは全部ついています。ファとドは二種類、吹いても吸っても出せます。ジャズのフラット系中心の楽曲を演奏するのにここの使い分けが重要になります。
一つの穴で4つの音 1)吹くド
、2)吸うレ、3)レバーを押して吹くドのシャープ、4)吸うレのシャープこの要領で4個の穴で1オクターブを構成します。ただ最後の一番高い音域だけは、レバーを押して吸ったときにはドではなくレがおまけとしてついてます。ですから12穴で3オクターブ(と1音)ほぼフルートと同じ音域です。
まとめると、レバーを押さないと、Cメジャースケール(ハ長調)、レバーを押すとDbメジャースケール(変ニ長調)が出せるわけです。
- 楽器
- また一口にクロマチック・ハーモニカといっても様々な種類があります。興味にある方は、とりあえずどれかを買ってみましょう。というのはハーモニカは基本的に消耗品です。ちゃんと練習すると、半年もてばいい方です。半年たつ前に、スライド・レバーのバネが折れます。バネが折れなくても、リードがへたってきて、よく使う音のピッチが低くなってきます。バネは慣れれば自分で交換出来ますが、リード交換は難しく僕には出来ません。リードはひとつがダメになると全体的にダメになっているものなので修理に出しても割に合いません。そういう調子が悪くなった楽器は、ロング・トーンの練習用にしたり、きれいに掃除をして、人にあげたりしてます。
おすすめの楽器
- スーパークロモニカ270 270/48---HOHNER
メロートーンができる前のトゥーツの使用楽器で、クロマチック・ハーモニカのグローバル・スタンダード・モデルです。
- ユニ・クロマチック---トンボ
楽器の当り外れが少なく、270に似ているので、最初に買うのにはいいかもしれません。それとリードプレートがネジ止めで交換可能で、プレートだけ買って自分でメンテナンス出来るので、たくさん練習する人にはおすすめです。ただバルブ(リードについてる、息漏れをふせぐフタみたいな物、トンボはサブタと呼んでる)の出来がよくないので、水分をはじくために薄く油を塗るなど細かいメンテが必要です。
- Velvet
Voice 48---HERING
ブラジルのへリングというメーカーの楽器です。プラスチックボディーのためメンテナンスしやすく、製品のばらつきもなさそうです。音色は明るめ、軽く吹いて反応するのでエントリー・モデルには最適かもしれません。ホーナーの270とボディーやマウスピースの厚みが違いますがスライドレバーから穴の距離は一緒です。3オクターブ、4オクターブそれぞれ2種類ずつあります。
- SCX−56 ---M.SUZUKI
試奏レポート(買ったのが99年8月なので詳しく書いてあります。)
- CX−12 7545/48---HOHNER
ネジを一切使わず分解できる!初めて分解したときは、感動しました。メンテナンスがしやすい。ばねが折れない、音も大きい。問題はマウスピースの形状が他のモデルと違いすぎることとレバーのボタンから穴までの距離が、他のモデルに比べて 穴ひとつ分位違う事です。最初の楽器にこれを選択してしまうと他のモデルに移るときに抵抗があると思うので注意が必要です。でも、本格的にハーモニカを続けるのでしたら、話の種にもなるしトラブル知らずでおもちゃみたいでかわいいので1本持っていてもいいと思います。
- スーパー64ゴールド 7583/64 or
スーパー64 7582/64---HOHNER
「アフィニティ/ビル・エバンス」の頃のトゥーツの使用楽器です。16穴モデルで12穴より低い音がふえ4オクターブも音域が有ります。バイオリンの楽曲も楽勝です。
(音域面では…)リードプレートがネジ止めなので、ランニング・コストが安いかもしれません。
- クロモニカ280 280/64---HOHNER
トゥーツは1980年前後は、4オクターブの楽器にこっていたようですが、その頃これも使っていました。なぜかスーパー64と違う音色です。
- トゥーツ
メロートーン 7538/48
or トゥーツ ハード・バッパー 7539/48---HOHNER
*楽器に添えられているトゥーツのメッセージ
1980年代後半トゥーツ・シールマンスのアイディアを取り入れ開発、発売されました。メロートーンは、それ以降トゥーツの使用楽器です。270よりリードが少し長くなっていて、息をたくさん必要とするので、ある程度なれてからのほうがいいでしょう。ハーモニカのくせにシリアルNo.がついてます。私はトゥーツモデルを30本位買ってます。
この他にホーナーには、ほかにもいろいろなモデルがあります。
HOHNER Chromatic Harmonicas リスト
photo/ハーモニカの写真
おすすめのハーモニカのホームページ
●10Holes(ブルース/クロマチックハーモニカ専門店)
ハーモニカ関連の商品ならほとんどそろっています。
- 取り扱い
-
- 演奏する前に、ポケットに入れたり、手で持ったりして人肌に暖めておきましょう。楽器が冷たいまま吹くと、リードにもバルブにもよくありません。
- 日々の吹き始めは、リードや体の調子を整えるためにも小さい音から始めましょう。
- 演奏した後は、マウスピース部分等を消毒用のエタノールできれいに拭きましょう。
- バルブ(リードのふたをしてる白いやつ)が、ビリついたら、爪楊枝などでやさしくはがしましょう。それでも、ビリつくなら油を薄く塗ってみましょう。それでも、ダメなら交換しましょう。
- スライドレバーの動きが鈍くなったらネジを外して分解掃除をしましょう。(最初に分解するときは、元に戻せるよう手順を覚えておきましょう)
- スライド部分やカバーを洗うときは中性洗剤を使いましょう。(ボディー部(木の部分)は絶対に水洗いしちゃだめです。
- 分解したときスライド部分には、何か滑りやすくするものをつけましょう。私はトロンボーンのスライドクリームをつけています。
- 演奏中は食べ物はもちろんですが、糖分が含まれる飲み物なども、控えましょう。分解掃除の回数が減ります。
- 木製ボディーの楽器で、ネジ穴が駄目になった場合は、爪楊枝の先を適当に切ってネジ穴に入れてからネジを締めると、なんとかなっています。が、これによりネジ穴をダメにする危険性もあります。
©fuji-h
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