●トゥーツがジャコ・パストリアスについて語った言葉。
「ジャコは変わったやつだったね。79年にベルリンのフェスティバルであったんだけど、インディアンみたいなカッコウでステージを走り回って、そりゃカッコ良かったよ。その記者会見の時、ジャコはフェスティバルに出ているミュージシャンのリストを見せられて、だれと一緒に演りたいかと聞かれた。そこで彼は、「トゥーツと演りたい」と答えたんだ。・・・ある時、ジャコは僕に彼の父親の言葉というのを教えてくれた。彼の父親はフィラデルファイアのカクテル・ラウンジでドラムを叩いていた。ジャコがまだ小さかった頃、彼の父親が言ったそうだ。「もしおまえがトゥーツ・シールマンスと一緒に演ることがあったとしたら、その時こそおまえが本物のミュージシャンとプレイしたってこになるんだよ」ってね。それで僕はジャコに「今はどう思う?」って尋ねたら、ジャコはこう答えた「オヤジは正しかったぜ!」ってね。・・・ジャコは少なくとも僕に対しては、約束した事は必ず守った。でも彼の家族はずいぶん泣かされた事だと思うよ。何せ彼はあんなにクレイジーだったからね」

 83年か84年だったかな?にギル・エバンスのバンドで来日したときに、ジャコを見た事があります。ステージが始まる前に一人で出てきて、ベースを弾きまくってました。ジャズ聞きはじめでよくわからなかったのですが、今にして思うと確かにクレイジーです。

●ジャコがトゥーツについて語った言葉
「トゥーツとプレイすると、いつも自然体になれるんだ、つまり、音楽のつまらない定義から開放されるんだ<スリー・ビューズ・オブ・ア・シークレット>には彼が必要だった」
「一口に音楽って言うけど、いろんな意味があるんだよ。耳から入ってくるだけじゃない、心に響く音符というか、感情的な音符もあるんだ。トゥーツのハーモニカは、そんな魅力を持っている」
 デューク・エリントン楽団の譜面は、楽器のパート名ではなく、それぞれのプレーヤーの名前が書いてあるって話を聞いた事ありますけど、心に響く音符を譜面に起こすときは、「TooTs」と書くようにしましょう。

©fuji-h

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