最終更新日 1999.4.20

Harmonica Study

For Beginners

 ハーモニカを最初に吹いて(吸って?)みて、まず最初に上手く行かない点は以下の2点だと思います。その点について、少しコメントしてみました。

1.隣の音が混ざる。単音で出したいのに和音になってしまう。

 息を吹き込む穴が小さいからといって、必ずしも口の形をそこまで小さくしているわけではありません。私が普通に吹いて、ハーモニカを離してみると、口笛を吹いている時のような口の形をしています。口笛を吹く時ほど、口を尖がらせていないので、そのまま口笛が吹けるわけではありませんが、形としては似ています。口笛を吹くようにというのはサックスなどでも言われる事です。大切なのは自然な形という事かもしれません。
 またキーホールダーのミニ・ハーモニカでも単音で演奏できる事から口の形の穴の大きさより、息の吹き込み方が関係しているだと思います。
 5番のドなどを単音で出すのは、わりと簡単にマスターできると思います。問題はこの先でしょう、例えばドからミへ動く時に上手く行かない…この時大切なのは、顔を動かさないという事です。なぜかと言うと、顔を動かすと口の形(アンブシャ)が乱れるからです。ドの音が単音で出せたら、そのままの口の形で楽器だけを動かすようにしてみて下さい。重要なのは口の形を乱さないという事です。プロの奏者の中には顔を動かしてプレイしている人もいます。こういう人は顔を動かしても口の形が乱れないのだと思います。


2.吸う音が苦しい。吸う音がうまくでない。

 よくハーモニカは吸っても音が出せて、呼吸というものに即していて自然なことだみたいな記述がありますが、私はそうは思いません。吸って音を出すという事は非常に不自然な事です。人間は息を吐く時に何かをするように出来ています、吸う時ではありません。吸う時にいかに自然な形に持っていくかが、ハーモニカを吹きこなすポイントの一つだと思います。
 そのための練習方法は、不自然な力を入れずに小さい音でロングトーンをするという事です。小さい音を豊かに響かせる練習をしてから、徐々に音量を上げていきます。
 最初は低音の吸い音は上手く出せないと思います。上手く出せないどころか、音が出ない場合もあるかもしれません。5番(吸い音)のレ位から始めてだんだん低い音、高い音を練習するのがいいと思います。いきなり最低音は無理です不自然な吹き方になってしまうので無理しないようにして下さい。中音域であれば比較的音が出しやすいのここら辺から徐々に音域を広げていきます。ロングトーンは吹き吸いの音を交互にするのがよいでしょう。
 時間的余裕がある人やブルースハープの音楽が好きな人は、ブルースハープを練習してみるのもいいでしょう。ブルースハープは、特に2ndポジションでは吸い音が上手く出せないと、何にも出来ません。
 

 それと・・・腹式呼吸の重要性については、いろいろ語られているので詳しく触れませんが、試してみて頂きたいのは息を吐く事から始める事です。もう吐けないというほど息を吐ききってみると自然と空気がたくさん入ります。ラジオ体操の深呼吸は吸って吐いてですが、そうではなく吐いてから吸ってみましょう。これは楽器を持たなくても練習できます。

 他の楽器の経験がある方は、ハーモニカのくせにアンブシャだのロングトーンだの呼吸法だのと思いませんでしたか?
 メカニカルな問題が存在しますが、普通の楽器と同じ様に練習すればある程度の事までは出来るはずです。

©fuji-h

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