トゥーツさんは、'98年10月26日〜31日までブルーノート東京にきていました。
私は無謀にも月、水、土の3日間で6ステージ聞きました。(お金を使いすぎたと、少し後悔しています。)
メンバーは、
ミッシェル・エアー Michel Herr(ピアノ)、
レイ・ドラマンド Ray Drummond(ベース)、
ビリー・ハート Billy Hart(ドラムス)
すでに76歳になっていますが、相変わらず元気でした。ギターや口笛は調子が悪そうでしたがその分ハーモニカの演奏が特にすばらしかった。速いフレーズやフルトーンで吹いた音など最近では一番の出来のような気がしました。
月曜日はボディーが銀色の楽器を使ってました。材質はよく分かりませんが、ニューモデルでしょうか?でも水曜日にはそれが壊れたらしくノーマルのメロー・トーンを使っていました。
チラシ
演奏した曲目を紹介します。
10/26 Mon 1st Set
In Your Own Sweet Way
デイブ・ブルーベック作曲、ステージの最初によくやる曲です。Abペダルでモードの曲みたいに始まり、ミbレーと吸います。
I Love You, Poggy
SummerTime
上2曲はガーシュインのメドレー、最初にバラードで演奏してオール・ブルースみたいなイントロからサマータイム。
Comecar De Novo(Island)
イバン・リンスの曲で、「ブラジル・プロジェクト」の1曲目。ライブでよくやります、ものすごく気にいってる曲みたいです。CDではバラードですがライブではスロー・ボサ。
Solar
マイルスの曲。私事ですが最近お気に入りの曲です。難しいコード進行のようですが速いテンポでも意外と行けます。
Nuages(雲)(gt)
ジャンゴの曲、エンディングでは、「ここのコード進行が美しいんだ、もう一回弾くよ」とか言って、もう一回弾いてました。
Bluesette(gt)
ライブに行くなら、この曲は覚えて口笛でふけるようにしましょう。必ずやります。今回トゥーツさんの口笛の調子は、よくないみたいであまり吹きませんでした。
? blues(gt)
客席に指をアフタービートで鳴らすことを要求し、ギター・ソロでのセサミストリートのテーマみたいなブルース。エンディングは客席に合唱を要求していました。楽しそうにギターのチョーキングをしていました。
Old Friend
最新アルバム「Chez Toots」にも、入ってます。Majorなんだけどストレート・メロディだけで泣けてくる曲です。
Tenor Madness
key of Gはブルース・ハープだと2ndポジションです。
Round Midnight〜Blue Monk
アンコールに答えて、1人で登場。ハーモニカ・ソロでの演奏。
2nd set
Sophisticated Lady
C Jam Blues
上2曲はエリントンメドレー、最初トゥーツさんがマイクのスイッチを入れ忘れていました。1stはトゥーツさん音量の変化にPAの人が対応できなくて、スピーカーをバリバリ言わせていたんですが、2ndはちゃんといい音で聞けました。トゥーツさん音を生で聞いいて一番感心するのは、小さい音から大きい音の幅が非常にあるという事です。
The Days of Wine And Roses
よくやる曲です。後半16小節で短三度転調してます。これでもかこれでもかというほど引用フレーズを使っていました。(引用フレーズというのはアドリブの部分で、他の曲の1部分を吹いたりする事です。)
FootPrints
ウエイン・ショーターの曲
Do You Know What It Is To Miss NEW OREANS
エンディングのカデンツァで、「何とかディミニッシュ」と言ってディミッシュ系のフレーズを吹いて、「すたんどあっぷ」と言って、立ちあがり最後のフレーズをフル・トーンで吹いてました。
I Do It for Your Love
ポール・サイモンの曲。ビル・エバンスとの「アフィニティ」の1曲目に入ってます。
There Is No Greater Love
ピアノのミッシェルさんに、「なにやろうか?」って聞いてこの曲になりました。
My Funny Valentine(gt)
後テーマで、ギターで「ターララタララー」って弾いてから「どんとちぇんじへあーふぉーみー」って歌ったりしてました。頭の中の音に指がついていかないらしく、少し悲しそうな顔をしていました。
Bluesette(gt)
ベース・ソロの後トゥーツさんが、入るところが早かったような…いえ、トゥーツが入ったところが頭です。
Ne Me Quitte Pas
シャンソンの曲?最新アルバム「Chez Toots」にも入ってます。
邦題は「行かないで」です。”行かないで”はこっちのセリフです。